結婚相談所の「仮交際」って？ 制度の仕組みや注意すべきポイントについて

結婚相談所でよく聞く「仮交際」という言葉。

今回は結婚相談所での婚活におけるこの独特な制度について、分かりやすく解説します。

仮交際とは？

お見合い後の「プレ交際期間」

「仮交際」とは、お見合いで初めて顔を合わせた後、真剣交際に進む前の「お試しで交際する」期間の状態を指します。
仮交際の間は、違うお相手とお見合いしたり、複数人と仮交際したりしても構わないことになっています。

複数の方と交際を同時進行することに対し、あまり良いイメージを持たないという方も多いかもしれませんが、結婚相談所では多くのお相手との出会いがあるため、一人ずつ交際するよりも効率良く自分に相応しいお相手を探せるシステムとして定着しています。

仮交際成立の流れ

仮交際は次の流れで成立します。

仮交際のメリット・デメリット

仮交際のメリットとしては、

• 複数のお相手と同時進行ができるため、時間を有効に活用できる
• 正式にお付き合いする前の段階なので、シリアスになりすぎることはなく、前向きに次へと進みやすい

といった効率的な面が挙げられます。

一方デメリットとしては、

• すぐにお断りすることや、反対にお相手からお断りされる場合がある

といった感情や心を痛めること、ドライな現実を受け止めることも時には必要になってきます。
とはいえ、お相手からのお断りにいつまでもショックを引きずっていては前へ進めません。
さっさと気持ちを切り替え、新しい出会いに集中しましょう。

仮交際は3人ぐらいまでが妥当

並行して複数名の方と交際可能な仮交際ですが、効率よく婚活を進めるには、仮交際するお相手は2～3人ぐらいまでがおすすめです。
それ以上の数のお相手と仮交際をしてしまうと把握しきれず、全員とデートしたり会う時間が確保できなかったりすることから、逆に非効率になってしまうことが考えられます。

将来の家庭像や金銭面といった結婚観についてお相手と話し合い、結婚しても大丈夫かどうかをじっくり考える期間が仮交際です。
できるだけ短い期間で真剣交際に発展させることも大切ですが、仮交際の段階で2人、3人、4人と同時交際の人数だけが増えてしまい、「良い人が多すぎて絞れない…」というような状況に陥ってしまうと、判断が曖昧になってしまう恐れがあります。

また、すべてのお相手とのデートの頻度を保つことができなくなってしまうかもしれません。
仮交際の人数が2～3名になった際には、お見合いを一度ストップし、仮交際を最優先に動くようにしましょう。

仮交際の期間やデートの回数に決まりはない

仮交際の期間は1〜2ヵ月程度、デートは4～5回くらいで真剣交際へと発展するケースが多いようです。

仮交際の期間やデートの回数に決まりはなく、人によって違ってくるので、平均を述べることは難しいのですが、長い期間にわたって何度も会うのはお互いにとって時間の無駄になってしまいます。

中には半年以上も複数のお相手と仮交際を続け、一人に決めかねている人も見受けられますが、お相手の貴重な時間を奪ってしまうことになるので、決断は早めにすることを心がけるようにしましょう。

仮交際中にお相手に確認しておきたいこと

仮交際中は楽しくデートしてお互いの仲を深めるのはもちろんですが、結婚するうえで事前に知っておきたい情報を聞き出すことも大切です。

特に重要な項目は次の4つについてです。

仕事への考え方

現在の働き方と、結婚後に考えられる働き方やその希望についてです。
自身の出世・成長や資格取得といった将来の夢やビジョンについて、また、何歳まで仕事をしたいのかについても可能ならば話しておきたいものです。

「60代まで今の業界でバリバリ働きたい」
「子どもができたら仕事をセーブしたいが、時短やパート勤務を希望している」

といったように、明確なビジョンを持って話しあえるとよいでしょう。

子どもの希望

「子どもが欲しいか欲しくないか」「欲しいなら何人欲しいのか」といった子どもの希望についても聞いておきましょう。
もしお互いに30代中盤以上なのであれば、妊活や不妊治療をどこまで希望するかも話しておくとよいかもしれませんね。

住居について

仕事への考え方と関連し、生活費にも深く関わってくるのが住居です。

例えば「子どもが生まれたら戸建て住宅に」というビジョンがあった場合、お互いの働き方やローンのことも考えなければなりません。
子育てに関連して「郊外でのびのびと育てたい」「同年代の子が多いマンション住まいがいい」などお互いの考えもあらかじめ把握しておくのが理想です。

家族や親戚との関係性

会話を通して家族や親戚についても軽く質問してみましょう。
極端な例でいえば「相手の親が毒親ではないか」「お相手がマザコン、ファザコンではないか」といったことです。

しかし、プライバシーにも関わるナイーブな話なので、あまり根掘り葉掘り質問しすぎるのはNGです。
あくまでお相手が不信感を抱かない程度に質問するように気をつけましょう。

仮交際中の禁止行為

仮交際がスタートしたら、お相手と電話やLINEで連絡を取ったりデートしたりと、ある程度自由に活動できます。
しかし、仮交際はあくまで結婚を前提に交際をしたい相手を見極める期間であるため、結婚相談所で禁止している事項やルールが定められています。

仮交際成立後に一度もデートをしない

仮交際を希望したのにも関わらず、一度も会わずに辞退する「交際終了」は規約違反となる相談所が多いです。

「お相手に連絡を取ったもののデートの予定が決まらなかった」
「連絡だけ取ってデートの約束も取り付けないまま時間が過ぎ、気持ちが冷めてしまった」
「他の人との交際が進んでいたので忘れていた」

といったように、お相手の気持ちを台無しにする失礼な振る舞いは絶対にNGです。

お相手に仮交際中の人数や詳細を聞く

「自分以外に何人くらいの人と会っているの？」などと仮交際中の状況をお相手に質問するのもNGです。

気軽な気持ちで聞いたとしても、お相手としては決して良い気はしません。
自分に対するお相手の気持ちや、他の人との状況が気になったとしても、グッとこらえるようにしましょう。

交際終了を直接伝えてはいけない

仮交際を終了したい時は、トラブル防止のためにも担当の婚活カウンセラーを通じて伝えるのがルールです。
好意を伝えるのは直接でもかまいません。

手をつないだりやキスはOKでもセックスはダメ

ほとんどの結婚相談所では、仮交際中のお相手と体の関係を持ってはいけないルールを定めています。
しかし、その場の流れで手をつないだり、キスしたりするのは認められています。
「その場の雰囲気で体の関係になってしまった…」とならないように、くれぐれも節度をわきまえるようにしましょう。

泊まりや旅行は「成婚退会」の対象にも

泊りがけのデートや旅行も禁止事項です。
もし行ったことが判明した場合は、二人は結婚するものとみなされ、成婚退会となるケースもあります。

こうしたトラブルを防ぐためにも、自宅デートは真剣交際以降にすることをおすすめしていますが、結婚相談所ごとに解釈が違うため、迷ったら担当の婚活カウンセラーと相談するようにしてください。

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今回は、結婚相談所での婚活における「仮交際」についてお伝えしました。

仮交際は、効率良く婚活を進めるために最適なシステムです。
結婚相談所では成婚に至るまでの過程をルール化しているので、最初は業務的に感じられるかもしれませんが、自然にフィーリングや居心地を確かめられる環境になっているので、会員の皆さんは最終的に「自然恋愛」で成婚退会されています。

婚活をする上で、結婚相談所にだけある「仮交際」は、お相手との交際のカタチを作っていくための重要な期間です。
今回解説してきたポイントも含め、より良い相手と成婚するために上手に利用してくださいね。

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